本当は地球から表出した地球の一部分である「私」
動物も含め私たちは食物を食べて自分の身体を養っていますが、この食物はどこから来たのでしょうか?
動物性のものにしろ、植物性のものにしろ、元をたどれば、それは地球の土から来ています。
太陽の光と水がそれと一緒になって作用し、私たちが食べる食物を作り上げているわけです。
私たちが生まれた時、最初からこれだけのサイズの体をしていたでしょうか?
毎日、食物を摂ることによって、成長し大きくなったわけですね。
そして今も食物を摂ることによって、その体を維持し続けています。
つまり私たちの体は食物からできていると言っていいでしょう。
それは言い方を換えれば、私たちは地球の土からできている、もっと言えば本質的に私たちは地球の一部だということです。
あなたは最近いつ、自分自身の本体とも言える地球と触れ合いましたか?
室内に閉じこもって、自分自身の本体とは分断された、断絶した生活を長く続けていませんか?
この生命は私たちが創造・作り出したものでしょうか?
そうではないですよね。
だから「終わらせる」などと言ってはいけませんよ…。
死ぬことばかり考えていたロシアの作家が生の賛美者になった瞬間
ロシアの文豪であるドストエフスキーは、政府によってシベリア流刑に処され、毎日重い瓦を運ぶという肉体労働を監獄の過酷な環境の中で強いられました。
その時の経験を次のように綴っています。
『 あのときは、錬瓦を引っ張る縄が、私の肩に喰い込み、血が滴り落ちたものだ。だがその労働がだんだん愉快なものになってきた。それまで瘦せ細っていた私の身体は、みるみるうちに頑丈になり、体力は急に充実してきた。
そのころまで私は、生きようか、死のうかと迷いながら生きていた。それがどうだ!
錬瓦を運ぶほどに生きていることが、何だか嬉しくなってきた。私はだんだん、生の賛美者になってきた。そして強く感じた。どんな境遇にあっても、健やかに生きるということが無上の楽しみ、無上の喜びであることを…』
『 極真大道』大山倍達より抜粋
体を動かし、汗を流すことで、全身の細胞が生き生きと活性化してくる。その感覚は、頭(思考)だけを使って感じる疲労とはまったく異なるもので、生命力が躍動し、みなぎる感覚と言えるでしょう。
頭だけでなく、身体全体を使って生きることの大切さを教えてくれるエピソードです。
生活支援ネットの入居者で同じ経験をした人
生活支援ネットで支援を受けた入居者の中に、同じ経験をした人がいます。

「『そのころまで私は、生きようか、死のうかと迷いながら生きていた。それがどうだ!……生きていることが、何だか嬉しくなってきた。私はだんだん、生の賛美者になってきた…』という一節は、自分も燦々と輝く太陽の下で無心にクワをふるい、家庭菜園の畑を耕していた時に経験した」そうです。
体をしっかり動かして、自分の全力を出して生きていると、あまり細かいことが気にならなくなります。
心と体は密接に連動しています。ですから、心の問題を思考だけで解決しようと考えない方がいいのです。
頭だけを疲労させていると、体の細胞が退化して、神経が病んでいきます。でも、身体を鍛えると気持ちまで変わってきます。

また、とある青年は東京でコンピュータ関係の仕事をしていましたが、蓄積していた疲れが取れず、慢性的な頭痛や体調不良を患っていました。周囲の人が心配するほどの有り様で疲れ切っていました。
その彼がほんの数時間で劇的に体力を回復したことがありました。
それは、大きい芝生の広場がある、東京の公園でした。ある日、子供を連れてその公園に遊びに来た彼は、芝生の上で横になって、知らぬ間に眠りに落ちてしまいました。
数時間後、目覚めた彼は…、自分の身体が劇的に回復していることに気がついて驚いたそうです。
「奇跡のりんご」の木村さんも岩木山の土に触れ、自殺を思いとどまった

今や自然栽培で世界的に有名な青森県のりんごの木村さんも、試行錯誤で行っていた無農薬のりんご栽培がうまくいかず、首をくくろうと地元、弘前の岩木山に登った際に、ふと「なぜ肥料もやらない山ではちゃんと植物が育つのか」と不思議に思い、土に触れたそうです。
山の土はとてもフカフカで柔らかくいい匂いがした。
そこで自然栽培のヒントを得たのです。
今、石川県羽咋市では農協(JA)が木村さん指導のもと、自然栽培推進の取り組みを始めるに至りました。農薬や化学肥料を売ることで利益を得ている農協が協力的な姿勢に変化するほどに自然農法は勢いを増しつつあります。
これら体験談の共通点は体を動かし土に触れること
体を動かし、土いじりをすることは体に良い。
土に触れることは私たち本来の本体である地球に触れることです。
だから土いじりやキャンプは体にいいのです。
例えば、裸足になって地面の上を歩くことは「アーシング」といって体にいいのです。
現代生活では様々な電子機器に日常的に触れて、人体に不要な電気が溜まっていると言われます。
アーシングにはその人体に滞留している電気を放電する働きがあるようです。
自然の動物たちはいつもアーシングしていますよね。
人間だけが大地から切り離された生活をしていて、心を病んでいるのではないでしょうか?
地球という惑星(Planet)の本当の意味とは

惑星の英単語は「プラネット(Planet)」ですが、これはどういう意味でしょうか?
答えは「Plant Network」(植物のネットワーク)です。
植物あっての地球であり、すべての生命が植物なしで生きていくことができません。
そういう意味では、植物こそが地球の主役であって、人間も含め動物たちはその生長のお手伝いをする役割とさえ言えるかもしれません。
ところで、あなたは家庭菜園などで自分で育てた野菜を食べて美味しいと感じた経験はないでしょうか?なぜか他の野菜より美味しいと感じるのです。
なぜでしょうか?
ひょっとしたら植物は自分を育ててくれたお礼にあなたに合った恵み(栄養)をその体内で育ててくれたのかもしれません。植物は人間たちの役に立ちたいと願っているのかもしれません。
生活支援ネットには自由に野菜を育てることができる菜園がありますよ
生活支援ネットでは埼玉県岩槻に、入居者の方が自由に野菜や好きな作物を育てることができる家庭菜園用の畑を用意しています。
そこで自分の好きな野菜でも花でも、何でも好きなものを育てることができます。自由に耕作することができます。
過去の入居者の方には、裸足になってクワで畑を耕し、畑で育つ米(陸稲)を作った方もいます。
菜園で自分で育てた野菜はもちろん無料で持ち帰ることができます。
働けない状態であれば、生活保護を受けることで、まずは不調をきたしている心身を休めて、治療に専念することから始めることもできます。
皆さんが体を動かし、土に触れ、植物を育てて、健やかな人生を送ることができたらいいなと、私たちは考えています。
